waterの綴りも意味も知っているのに、アメリカ英語の音声ではtが見つからない。日本語のラ行や軽いdのような音が短く通ったと感じることがあります。この候補がフラップTです。
フラップTは舌先を一度だけ当てる音
フラップは、舌先が上の歯茎付近へ一度だけ素早く触れる音です。北米英語では、一定の条件にあるtやdがこの短い音になることがあります。
日本語話者にはラ行に近く感じることがありますが、日本語の一文字へ完全に置き換えられるわけではありません。「tがない」のではなく、単語帳で聞いた強いtとは違う短い音として現れます。
起こりやすい条件を二つ見る
初心者は、まず次の条件を候補にします。
- tまたはdが母音に挟まれている。
- 直後の音節に強勢がない。
waterやcityは、北米発音で確認しやすい例です。語の境界をまたぐget itのような並びでも起こることがあります。
ただし、すべてのtが変わるわけではありません。強調、話す速さ、地域、話者によっても変わります。綴りだけで断定せず、音声付き辞書や原文付き教材で確認します。
米英の辞書音声を聞き比べる
Cambridge Dictionaryでは、単語によってUKとUSの発音を分けて聞けます。waterを次の順で確認します。
- 綴りでtの位置を確認する。
- UK音声を聞き、t付近の音を覚える。
- US音声を聞き、同じ位置の短い音へ注意する。
- 単語全体ではなく、tの前後の母音を含めて比べる。
どちらかを正しい発音、もう一方を崩れた発音と考えません。アクセントによって、同じ綴りが違う音で実現される例として扱います。
リンキングや同化との違い
フラップTは、t/dが特定の位置で短い弾き音になる説明です。リンキングは語と語の境目がなめらかにつながる現象、同化は隣の音へ発音の作り方が近づく現象です。
get itのように語境界でフラップが起こると、リンキングも同時に感じられます。一つの音に複数の説明が関係しても、まず「tを強い破裂音だけで待たない」と分かれば十分です。
一語だけで耳の候補を増やす
- 音声付き辞書で既知語を一つ選ぶ。
- tの前後と強勢位置を確認する。
- US音声を聞き、短い弾き音の位置を指で示す。
- UK音声など別の発音と比べる。
- 翌日、文字を見ずにどちらか判別できるか試す。
一度に単語一覧を暗記する必要はありません。既知語一つで「tには別の聞こえ方がある」と知ることが、次に同じ音へ出会ったときの手掛かりになります。
北米英語の既知語で、tを待って見失う一例をフラップTの条件から説明できる