英語が聞き取れないとき、「語彙力が足りない」と「耳が音に慣れていない」が同時に思い浮かびます。両方を一度に鍛えようとすると、何が変わったか分からなくなります。
見分ける基準は単純です。同じ短い一文を、文字で理解できるか、音で認識できるかを別々に確認します。
文字テストと音テストを分ける
原文と音声があり、初級者向けの短い教材を用意します。現在困っている素材に原文がなくても構いません。診断に向く別の教材を使います。
まず音声を再生せず、英文だけを読みます。
- 文の中心となる単語の意味が分かるか
- 誰が何をしたかを言えるか
- 知らない語があっても大意を取れるか
ここで意味が取れないなら、単語または文法の確認が先です。意味が取れたら、英文を閉じて音声を聞きます。知っている語を音の中で見つけられないなら、音認識の確認へ進みます。
結果は四通りに分ける
| 文字 | 音 | 次にすること |
|---|---|---|
| 分かる | 分かる | 教材を少しだけ長くする |
| 分かる | 分からない | 文中の音変化や強弱を確認する |
| 分からない | 分からない | 重要語と文法を先に確認する |
| 分からない | 分かる気がする | 聞こえた語と文意を分けて再確認する |
最後の状態では、知っている音だけを拾い、文全体も分かった気になっていることがあります。聞いたあとに要点を一文で言えるかまで確かめます。
単語不足だった場合
すべての単語を暗記してから聞き直す必要はありません。文の意味を決める語を一つか二つ選び、意味と単独の発音を確認します。そのあと英文をもう一度読み、大意が取れたら音声へ戻ります。
知らない語が一文にいくつもあり、文法も難しいなら、教材自体が今の段階に合っていません。初心者向けリスニング教材の選び方で、短さ、話題、明瞭さ、確認手段を見直します。
音の問題だった場合
聞こえなかった語の前後一語を見ます。単語の内部だけでなく、境目で音が変わるためです。
規則名を当てることが目的ではありません。原文を見ながら聞いたときに、「この文字がこの音として通った」と一箇所分かれば、文字と音を結び直せています。
○△×を二列で残す
ノートには「単語力」「リスニング力」のような大きな評価を書かず、文字と音を二列にします。
| 例文 | 文字理解 | 音認識 | 次の一手 |
|---|---|---|---|
| 今日の一文 | ○・△・× | ○・△・× | 単語/文法/音変化/教材変更 |
一文の結果は英語力全体の判定ではありません。次の練習を選ぶためのメモです。原因が分かれば、単語帳と聞き流しを同時に増やす必要はありません。
次に単語を学ぶか、文字と音を比べるかを一文で判断できる